女児に粘着テープ、ナイフ 元教諭が有罪
2011年11月28日10時47分 日刊スポーツ
小学6年の女子児童にナイフを突きつけ車で連れ回したとして、わいせつ目的略取や逮捕監禁などの罪に問われた元川崎市立小学校教諭の富山浩平被告(33)に、東京地裁立川支部は28日、懲役2年8月(求刑懲役4年)の判決を言い渡した。
判決理由で福崎伸一郎裁判長は「小学校教諭という立場の被告が、生徒と同年代の被害者に対して行った犯行で、社会に与えた影響は大きい」と指摘した。
判決によると富山被告は8月4日午後1時ごろ、女児に水着を着せ写真を撮るわいせつ行為の目的で、東京都八王子市の路上を歩いていた小学6年の女児を車に押し込み、両手首と両足首を粘着テープで縛り、ナイフを突きつけ「騒いだら刺す」と脅し、連れ回した。
川崎市教育委員会は10月、「事案が重大で本人も罪を認めている」として、同被告を懲戒免職処分とした。(共同)
冒頭陳述で検察側は、富山被告が犯行の前日、東京都八王子市内の公園で友人と遊んでいる女児を見かけ、「水着姿にして写真を撮影したり、触ったりしたい」と考えたことが動機だと指摘。その後、追跡して自宅をつきとめ、緊縛するためのロープや粘着テープを購入したり、レンタカーを借りたりするなど、犯行は計画的だったことも明らかにした。
市などによると、富山容疑者は06年春ごろ、勤務先の放課後活動拠点で過度なスキンシップをとったり、施設外で当時小学6年生の女児と交換日記を交わすなどしていたため、同年5月に解雇された。
目撃者の男性がナンバーの一部を覚えていたことなどから、通報を受けた同署員が現場から約400メートル先の路上で、走行中の車を発見、パトカーで追走した。富山容疑者は約1キロ逃走したが、別の一般車に進路をふさがれ、止まったところを逮捕された。